今年二月一杯までのドイツ滞在中に日本から持っていった本が『寺田寅彦随筆集』と正岡子規の随筆集でしたので、自然と俳句連句に興味が。この二人の作品を持っていったのは各々、別の理由があったのですが、普通にこの二人を並べて見てみると夏目漱石を介して、俳句が最大の接点ですね。当初はそんなことを思ってもいませんでした。
今回の滞独中では、時間の合い間を使って『古句を観る (岩波文庫)柴田宵曲(岩波文庫)を読了。この作品も約二十年前に丸谷才一が新潮社のPR誌『波』で言及しており、そこで興味を持って以来何度か手にとってその度に中途半端になっていたのですが、今回ようやっと読了できました。